おしごと

2006年10月09日

さてさて今年もやって参りました指導員法定講習。
一日目は座学。
今回は信号の設置から運用、そのメカニズムやら
いろいろ学んだり、相変わらず教習でのセクハラ事件が多かったり、
あとは危機管理についてのお勉強をしてきました。

いつも思うけれど、交通畑の方々は修羅場をくぐっていたり、
車の操作についても非常に厳しい訓練をかいくぐってきた経験があるので、
お話が非常に面白い。つかみから本題、オチまで完璧。
とても公務員とは思えない。
若いときに警察官を目指せば良かったなあといまさら思ったりもします。
彼らがどんな訓練を受けているかは、YouTuBeあたりに動画が乗っているので、
探してみて見ると良いでしょう。

二日目は実技。
今年の課題も8の字バック、やたら狭い道、スラロームなどなど。
昨年よりは切り返しの回数が減った(いまだにストレートで通れない・・・)
ので、少しは技量もアップしたかな。
面白いのが、講師の先生方に詳細な説明を聞いてもうまくは出来ない事。
これはつまり、教習生の心境なんですね。なかなか貴重な体験なのであります。

休憩中にベテラン指導員のおじさまの話を聞いたら、
「昔の講習はね、よその学校へ行って実際に模擬教習をして、
レベルを競い合ったりしたんですよ。今は楽だよね。」
だそうです。その余裕が欲しい。精進せねば。

2006年10月05日

先日の最終時限。
配車表を見ると、「マスダ オカダ」みたいな
どっちも名字? っていう名前が表示されていた。
ひょっとしたらと思って名前を呼んだら
やっぱり日系人だった。ペルーから来た模様。
外免切り替えと言って、海外で取得した免許を
日本国内で利用するために警察で実技試験を受けるため、
練習として当校を訪れたのであった。

実はぼくが大学時代選択していた第二外国語はスペイン語。
ペルーの公用語はスペイン語なのだ。
が、当然あまり覚えてない。

念のため、「日本語わかる?」って聞いたら「チョットネ」
「ぼくは英語とスペイン語は少しわかるけど」って
言ったら水を得た魚のように
「英語ダメダケド、スペイン語イイネ」と。

とりあえず日本語で説明し、通じなかったら
英語やスペイン語で(文章しゃべれないから単語で)
説明するというややこしい教習になった。

右と左と数字とかは覚えてたのでスペイン語で言いながら、
ほかの説明は何がなんだかわからないまま教習は進む。

最後、教習が終わって「アリガトウゴザイマシタ」
と言われたので、
Adios ! Hasta luego ! (さようなら、またあいましょう)
と返したら笑いながら去っていった。
言葉の通じない教習ってムズカシイデスネ。


2006年09月20日

食後の5時限目。
配車表を見ると「教養」の文字がある。
何の教養だろうと思って聞いてみたら、
最近教習を始めた新人さんの教習に同乗して
アドバイスしろ、との事。
んー、経験1年くらいしか無いけどいいのか。

で、同乗開始。ぼくは黙って見てるだけ。
その時間でやる事を話し終わると、無言で車に向かう
教習生と新人さん。ああ、ぼくにもこんな頃があった。
模範運転もテンパリ気味。脱輪だってするさ。ぼくもしたさ。
教習中の口数も少なめ。コース指示もまずは外周1周してから。
教習生が失敗してもフォロー無し。
教習生本人が自己フォローしちゃってる。
なつかしい。全てがなつかしい。思い起こされる昨年の夏。

・・・とか感傷に耽っている場合ではなく、メモ用紙に
どんどん文句を書き込んでいく。ぼくもたっぷり書かれたさ。
こうして指導員は育っていくのであります。
マニュアル通りには行かないのです。

そして最終時限。
配車表にはあの「あぃーす」の名前が。
相変わらず人の話聞かない。
けど、今回は運転が多少まとまってきた気がする。
巻き込み確認一回も見てなかったけど。
2速で40キロとか当たり前だけど。オートマ乗ってくれ。

落ち着いてきたところで「進路はどう?」とか聞いたら
「大学行きたいっす」 えー、進学校なのかー。
「心理学やりたいっす」 あー、それはわかる気がする。
彼にはぜひ彼自身を精神分析していただきたい。

力の限界を感じる時がある。

今日の最終時限に担当した2段階の男の子。
格好は今風の高校生。ちょっとセクシーな感じでかっこいい。

だがしかし教習車へ移動中、もうキョロキョロしてて
人の話を聞いてない。
なんの指示もしてないのに勝手に発進。
タコメーターはなぜか3000rpm。空ぶかしがうるさい。

道路へ出てからもギアチェンジがいいかげんというか
速度の上昇とギアチェンジがまるで関係無し。
ローギアでうなるほど走り、最終的には制限速度で
まとまるものの、クルマはガクガク。

道案内しても返事無し。「聞こえたら返事したほうがいいよ」
って言ったら、「あぃーす」って。
以降、なに聞いても「あぃーす」。
反抗的とかそう言うのではなくて、内容が聞こえてない模様。

対向車がいても自転車のおばあちゃんがいても加速。
注意したら、「えっ?」だって。はじめて「あぃーす」以外の事
しゃべったよ。っていうか危険がどういうものか理解してない
としか思えない。
免許取る以前に、人間として必要なラインというものが
あるのではないだろうか。
それも自動車学校で教えなきゃならんという事か。

親の顔が見たい。非常に疲れた6連勤目の夕方であった。


2006年08月04日

「カレーってついつい作りすぎちゃってさ、2日ぶっ続けでカレーライスだよ」
「バイロンかい?」
「いや、俺だ」

というわけで、普通自動二輪指導員審査に合格した模様。
模様、というのは実際に文面で見た訳ではないからだ。
これから合格証をもらい、資格者証をもらい、教養を受け、専任書をもらって
二輪教習のスタート地点にたてるのだ。
ちゃんと普通車の時のように「わかりやすかった指導員」に書かれるよう、
がんばっていきたい。

とかいいながらとりあえず『紅の豚』を2回も見直している。
いい作品だ。森山周一郎の声、最高。

2006年07月21日

さて、普通自動二輪の指導員審査に行って来ました。
実はここ数ヶ月間、朝とか昼休みとかにチョコチョコと
バイクに乗って練習してきたのだけれど、
やればやるほど不安な日々を過ごしながら審査日に至る。
その不安から逃げたくて前日はアニメ見てたりしてたんですけども。
とりあえず、バイクに乗り初めてからコケは一回のみ。
ビビリなので足付くのが早いだけですけどw

当日は5時起き。試験場へ着くまで吐き気が続く。
昔からプレッシャーにはめっぽう弱い。

ともかく普通の免許試験と違うのは、
「法規走行」、「安全確認」、「手順」のあたりを
ハッキリさせる走りをしなければならないところ。
「ウマイ運転」イコール「安全な運転」なのです。
だから、ダラダラ走るのもよくない。
加速するところはキッチリ加速、
落とすところは落とす。メリハリってやつですね。

まあ自分はこのコースを走るのが3回目になるので
(普通二輪の技能試験で合格まで2回かかったため)
緊張はしていたけど、そこそこ走れたと思う。
遠目に見ていたウチの検定員サマからは
「加速しすぎで確認が間に合ってない」との
ごもっともな感想。

でも中には急制動での後輪ロック、
S字やクランクでの接触など危ない感じの人も
結構いました。
あとはバイクの調子が悪いんだかなんだか、
エンストしやすいとかローギアに入りづらいとか。

その後の面接。教習についての口述試験です。
こちらは暗記力がものをいうわけだけど、
即答する、というのが難しい。
しかも明瞭な発声、姿勢、態度なども採点ポイント。


とにかく指導員というのは「見せる運転」ができるかどうか。
そして話に説得力があるかどうか。
結局大切なのは、舞台度胸。だと切に思う。

合格までまた胃の痛い日々が続きそう。
なんつって胃は丈夫なんだけど、会社がらみのストレスで
毎朝吐き気と戦いながら出社する日々。
体重は50キロを切りました。
それでも生きている。

2006年07月05日

今日の午後は高速教習を担当する事になった。
しかし、今日の昼過ぎは大雨。
そのため、高速道路は50km/h規制になっていた。
というわけで、上司から「シミュレータで」
とのお達しがあったため、いつもの実車による
高速教習ではなくてあの安っぽいグラフィックで
おなじみの運転シミュレータによる教習となった。

おなじみ、っていうかシミュレータの教習は
今回初めて。教養でもちょっとしか触ってない。
ほぼぶっつけ本番で教習する事に。
でもまあスタートしてしまえばこっちのもの。
あとは数千万円もするというシミュレータ様が
なんとかしてくれる。
しかしこのシミュレータ、もはや
プレステ2で作り直した方がいいのではないか、
というくらい荒いポリゴン、奇妙な挙動。
グランツーリスモでもやってたほうが
役に立ちそうだ、と言ったらメーカーに怒られるかな。

シミュレータに苦戦する教習生さんたちの
後ろでなんとか話をつなぎながら教習完了。
当人たちにはごちゃごちゃうるせえよ、
と思われていたに違いない。
だって同じ事何回も言ってたしw

その後は我が校自慢の某ドイツ車でふつうに複数教習。
せめて一時間はドイツ車に乗せてあげたいという
教習所側の親心だろうか。
いまどき外車で喜ぶやつもいないだろうが、
すみません、ぼくは外車大好きです。

2006年07月01日

あさっては先輩のBMWに乗せてもらえるようであり、
しかもそれは半分研修であるところの休日で、
楽しみ半分、研修先の所長の熱い語りを延々聞かされるであろうことは
明白なため、梅雨時の空のようにグレーな気持ちである。

本日の教習生。
いかにもギャル風の女の子だが性格は意外とまじめ。
きのうまで4時間乗ったものの、申し送り欄を見ると
「内外周のみ」、つまり右折も左折もおぼつかないようだ。
こういう子、自分は大得意。
最初は目線の誘導、停止状態でのハンドル操作、
加速と減速。
あとはくだらない冗談を挟んでとにかくリラックスさせていく。
カーブの曲がり方については「吊り橋理論」を用いて
一つ一つ手順を説明していく。詳細は省くが、これは効く。
これで大抵の子はカーブ、右左折ともとりあえず出来るようになる。
その教習生も「昨日よりかなりうまくなりましたー」って
喜んでくれた。

で、次の時間の指導員に引き継ぎしたら教習後、
「右左折なんてとんでもない! なにやってたの?」
くらいのことを言われた。
自分の教習レベルを棚に上げて教習生と僕のせいにしたいようだ。
・・・怒られそうだな。

ていうか、なんですかね、相性?
やっぱり担任制の方がいいんかな。

ちなみにタイトルはoasisのsupersonicという曲の一部。
久々に聴きたくなってきた・・・。

2006年06月28日

♪めぐる めぐる 季節の中で
 あなたは 何を 見つけるだろう
・・・というのは僕の高校時代の恩師がよく歌っていた
松山千春の歌の一節。だった気がする。
梅雨から真夏への転換を迎えるこの時季、
たくさんの人が新しい道へと旅立っていく。

というわけで最近、職場を去る人が多い、
って去年もそんなことを書いていた気がするが、
今回は一人しか新規指導員が増えていない上に、
繁忙期も近いのに、しゃれになってない人数が辞めていく。
いまのところ4人。

自分の唯一の同期、一緒に勉強した仲間もその一人だ。
彼は要領もよく、運転のセンスもいい。
そして彼は常に公正な評価と教習をしていた。
だからアンケートには良い評価も多かったし、
悪いと評価されることもあった。
それは彼が本気で指導していたことの証拠だ。
彼がいなくなるのは寂しく、残念だ。

で、辞める理由は・・・
他の人にもいろいろ聞いてみたが、
どうやらお金の問題だけではないようだ。

ぼくはしばらく辞める予定は無いけれど、
辞めていくひとの言い分はごもっとも。

資格をたくさん持っていて、車の手入れもバッチリで
アンケートに毎回よい評価を書かれる
ベテラン検定員でも、給料は上がらない。
と言うよりも会社は仕事ぶりをあまり評価しない。

しかし入校者の獲得数が多くて、経営への営業的貢献度が高い人は
給料が上がる。出世する。感情に任せて教習や検定をするような人種でも、だ。

あらためて問う。
「教習指導員」ってなにをする人なの?
ぼくたちは、教習指導員だ。
ほかの何者でもない。

2006年06月08日

本日、初みきわめ。
漢字で書くと本日初見極。中国語っぽい。
みきわめというのは、その段階での全項目についてしっかりと履修がなされているかどうかを判定するものである。当然、検定に受かるレベルでないとみきわめも通過することは難しい。

といっても、今回は2段階の見きわめになるので、そんなにシビアなものでもない。
と思って「きょうはみきわめですよー。」とか言いながら車に乗ったら明らかに教習生の顔色が硬くなっていく。
以前乗ったときは、スピードに乗りすぎることがあるけれども結構じょうずに安全に運転できる子なので安心してたのだけれど。

で、走り出したら確認をあんまりしてなかったり、走行位置が微妙だったり。僕も祈るような気持ちで助手席で揺れているしかなかった。
しかし、後半からは本人も気づいたのか割としっかりやってくれたので一安心。
というわけで、一通り注意点を述べた後「今日のアドバイスをしっかり守って検定がんばってねー。」と伝えたら「検定受けるのイヤー」とか言い出しやがる。気持ちはわかります。

んで、みきわめというのは全項目にハンコを打たねばならないので、教習後がかなりメンドクサイというのが正直な感想だ。

もしこれからみきわめを受ける人がいたならば、この言葉を肝に銘じておいてほしい。
「ダメなものはダメ」
みきわめがもらえなかった人は、練習がんばってね、っていうことですから。むしろ実力が無いのにみきわめもらっちゃうと検定で苦労します。